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【メディア掲載】岐阜新聞 連載コラム『素描』 第4回「忍者ねこと障害者のハッピーな関係」

岐阜新聞 連載コラム『素描』に、当法人代表理事 後藤千絵が8回にわたり寄稿しております。
第4回は、「忍者ねこと障害者のハッピーな関係」です。

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 犬派か猫派か、その対立はネット調査などを見れば、結婚や知能指数(IQ)、年収までに及ぶから驚くばかりですが、私は生粋の猫派です。道ばたで野良猫を見れば、心がキュンとときめいて「かわいいね、おいでおいで」と誰彼構わず、ナンパする次第。記憶をたどれば幼少期、我が家は犬を飼っていたにも関わらず、隣家の親戚宅に入り浸り、飼い猫を追いかけ回していました。
 
 私は19歳から留学し、アメリカで生活していましたが、ひょんなことから現地で猫を譲り受けることになり、長年猫のメープルと海外生活を送りました。一人暮らしの心細さをどれだけ救われたことか。欧州に転居した時も日本に帰国した時も、もちろん一緒。2010年に結婚し岐阜に引っ越してきた時も、当然一緒に嫁入りしました。連れ添って12年、推定14歳で愛猫メープルは岐阜の空に旅立ちました。
 
 それから7年半、不思議な縁で保護猫カフェを始めることになりました。障害者施設の利用者は猫好きが多く、「働くことに自信がなくても猫のためなら頑張れるかも?」と考えたからです。保護猫カフェは障害者施設「シャンツェ」(B型事業所)で運営し、「忍者ねこカフェ猫影」と命名。カフェの売り上げが、ここで働く障害者の収入となる仕組みです。
 
 「かわいそうだから」というチャリティーの気持ちでは続かないと考え、忍者をテーマにしたワクワクする場にこだわりました。実際にお客さまのほとんどはここを障害者施設とは知らずに訪れており、猫たちは障害者に大切にお世話され、カフェの経営は猫の活躍に助けられています。

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岐阜新聞Web(会員限定記事)→ https://www.gifu-np.co.jp/articles/-/391499

■岐阜新聞2024年5月28日付掲載■

バックナンバー

第1回 「疑問は行動の原動力

第2回 「念ずれば花ひらく

第3回 「福祉が生み出す持続可能な小さなビジネス